研究課題/領域番号 |
10672155
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研究機関 | 北里大学 |
研究代表者 |
上野 晃憲 北里大学, 薬学部, 助教授 (00112657)
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研究分担者 |
池田 由理 北里大学, 薬学部, 助手 (10306657)
奈良場 博昭 北里大学, 薬学部, 助手 (90296517)
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キーワード | ブラジキニン / 炎症 / アンタゴニスト / 受容体 |
研究概要 |
今年度は、ラットを用いてのブラジキニンB1受容体誘導のモデルの開発が可能かどうかの基礎的検討を試みた。 ラットをエンドトキシンを腹腔内投与することによって前処置をし、麻酔下でエピネフリンの持続注入時においてdesArg9-ブラジキニンによる血圧下降反応の出現を見いだした。このdesArg9-ブラジキニンによる血圧下降反応をブラジキニンによる血圧か高反応と比較しながら、アンタゴニストによる抑制効果を検討した。その結果として、特異的B1アンタゴニストによって抑制されるがB2アンタゴニストによっては抑制されないことを確認した。 ラットの十二指腸における収縮反応を観察したところ、desArg9-ブラジキニンによって脂環反応に引き続き収縮反応が生じることを見いだした。これらの反応がブラジキニンによる脂環・収縮反応と比較しながらB1受容体を介しているかをB1アンタゴニストおよびB2アンタゴニストを用いて検討した。その結果、ラット十二指腸においてはアンタゴニストの特異性がラット回腸標本における特異性と多少異なることが示唆された。 ラットの後肢足浮腫炎症モデルにおいて、一度炎症を消磁させるとdesArg9-ブラジキニンによる浮腫反応が生じてくることを見いだした。現在、B1受容体が発現してきたのかどうかを検討中である。 これらの得られた結果は、今後、B1受容体発現炎症モデルの開発の可能性を示唆するものであると考えられた。
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