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1999 年度 実績報告書

肝性脳症における神経細胞陰イオン輸送の変化とその分子機構

研究課題

研究課題/領域番号 10672163
研究機関関西医科大学

研究代表者

服部 尚樹  関西医科大学, 医学部, 講師 (80288828)

研究分担者 北川 香織  関西医科大学, 医学部, 助手 (10165813)
キーワードクロライドイオン / PKC / 海馬培養神経細胞 / アンモニア / 陰イオン交換輸送体
研究概要

脳内アンモニアレベルの上昇は、肝性脳症発症の一因となっている。我々は、海馬神経細胞のアンモニア長期(24時間以上)暴露がアニオン交換体を介する細胞内塩素イオン濃度の上昇とGABAA応答の抑制を惹起し、さらにこの反応がプロテインキナーゼC(PKC)阻害薬により抑制されることを見い出した。今年度は、海馬神経細胞のアンモニア刺激によるPKC活性化とその機序について検討した。
(1)NH4Cl(2mM)の24〜48時間刺激により細胞内Cl^-濃度は時間依存性に上昇し、この反応はPKC阻害薬であるcalphostinC(0.1μM)およびH-7(10μM)により著明に抑制された。
(2)NH4Cl(2mM)の24〜48時間刺激により、アニオン交換体のmRNA量は有意に増加し、calphostinCおよびH-7はこの反応を抑制した。
(3)NH4Cl刺激5〜30分後において、PKCαおよびβllアイソフォームの免疫反応性の細胞質での減少と細胞膜での増大を認めた。
(4)NH4Cl刺激直後から細胞内Ca^<2+>濃度上昇を認めた。
以上の結果より海馬神経細胞において、NH4Cl刺激によりCa^<2+>依存型PKCアイソフォーム(αおよびβll型)が活性化され、この早期反応がアニオン交換体の新規合成を促進して細胞内Cl^-濃度上昇を誘導することが明らかとなった。

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公開日: 2001-10-23   更新日: 2016-04-21  

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