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1999 年度 実績報告書

酸化低比重リポ蛋白(酸化LDL)の定量と臨床的意義の解明に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 10672175
研究機関浜松医科大学

研究代表者

菅野 剛史  浜松医科大学, 医学部, 教授 (70051406)

研究分担者 米川 修  浜松医科大学, 医学部・附属病院, 助手 (90158527)
キーワードLDL / MDL-LDL / 小粒子LDL
研究概要

本研究の目的は、動脈硬化症などに対して直後の指標となりうる血液成分を見出すことにある。ここで、指標としては、酸化などの変性を受けた低比重リポ蛋白を取り上げて、その変動が動脈硬化の指標となりうるか検討した。
まず、変性LDLとして、LDL中のアポBリポ蛋白のリジン残基がマロンルデヒドで酸化を受けたMDA-LDL(MDA-LDL)、LDL中脂質部位の燐脂質部位が酸化を受けたと考えられる酸化LDL(P-LDL)の2者を選択し、その血液中の挙動を検討した。それらの測定は、作成した単クローン抗体を利用したサンドイッチEIAである。その結果は、作成した抗体の特異性などから、MDAーLDLの方が動脈硬化などの変性を反映している可能性が高かった。
また、この測定法での健常者での基準範囲は、23-57U/I と求められ、糖尿病患者、ASOなど背景に動脈硬化をもつ疾患群では明らかな高値を示した。さらに、動脈硬化、虚血性心疾患などと高度の相関性を示す小粒子高比重LDLの存在群ではLDL粒子サイズとMDA-LDLは明かな逆相関を示した。このことより、このMDA-LDLはこれまで臨床検査領域で利用されてきた動脈硬化に対してどの指標よりも効果的な指標である可能性が示された。今後この指標をより利用しやすいものとするために、採取試料の安定性を含め前処理による安定化を検討中である。

  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (2件)

  • [文献書誌] 菅野剛史: "HDA-LDLの測定と臨床的意義"The Lipid. 9(2). 144-147 (1998)

  • [文献書誌] TAKASH KANNO: "Dynamic Reaction in a Homogeneous HDL-cholesterol Assary visualized by Electron Microscopy"Clinical chemistry. 41(11). 1974-1980 (1999)

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公開日: 2001-10-23   更新日: 2016-04-21  

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