研究課題/領域番号 |
10672177
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研究機関 | 徳島大学 |
研究代表者 |
細井 英司 徳島大学, 医療技術短期大学部, 助手 (70229186)
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研究分担者 |
廣瀬 政雄 徳島大学, 医学部・附属病院, 講師 (90183582)
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キーワード | ABO糖鎖抗原 / ABO遺伝子mRNA / RT-PCR法 / 定量的解析 / 細胞分化度 / 造血器腫瘍由来培養細胞 / 幹細胞 / 発現機構 |
研究概要 |
本研究は、ABO遺伝子mRNA(ABOmRNA)の発現量の変化から細胞の分化とABO抗原の発現との関係を検討し、ABO抗原の発現制御を通じて、ABO不一致などの臓器移植時の成績の向上に貢献することを目的として行った。 平成11年度は、 1.細胞分化度とABOmRNAの発現機構との関係 20種類の未熟細胞型のリンパ球系の各分化段階における細胞内ABOmRNAの発現量を測定し、ABOmRNAの発現量がcommon ALL、T cell type、B cell typeおよびPBMCの各分化段階の細胞群間でほとんど差がないことを明らかにした。 2.分化誘導療法による細胞分化とABOmRNAの発現 多能性幹細胞レベルにあるK562細胞を分化誘導剤Heminを用いて処理するとK562細胞がHbを産生したことより、K562細胞が赤血球系へ分化したことを確認した。一方、ABOmRNAの発現量は、Heminを作用させることにより、対照に比べ低下することが明らかとなった。 以上、昨年までの結果を総合するとABOmRNAは幹細胞レベルで発現し、ある段階まで高発現した後、分化とともに低下する傾向があることが示唆された。
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