慢性関節リウマチ(RA)は関節滑膜を主病変とする。滑膜中のA型(マクロファージ)様細胞がエンドセリン(ET)とアルカリフォスファターゼ(ALP)を分泌する事を見出してきた。A型様細胞を培養し培養上積中のET_1の動態やALPの性状を検討した。後者ではALP_3とALP_4のllybrid型が疑われた。 今年度、A型様細胞について検索し、得られた知見を以下に示す: (1) ALPのA型細胞内局在を知るためALP染色を行った。その結果、散在性に小顆粒状の局在が見られた。 (2) ALP_3とALP_4のhybrid型の証明。抗ALP_3抗体と抗ALP_4抗体と共に反応性が認められ、WGL反応性と耐熱性から上記hybrid型と考えられた。 (3) サイトカインなどの産生:サイトカイン11種、Matrix metal oproteinaseなど8種、接着分子4種、他6種の因子について、ELISAで測定した。IL-6、IL-8、MMP-2、TNF、組織因子(Tf)の産生分泌が見出された。 これらの意義について、今後検討する。
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