研究概要 |
糖尿病は成因及び合併症に関しては十分解明されていないが、その頻度は年々増加を示している。糖尿病の血管合併症を招く機序、成因については多様性があり、現時点では一定の見解が得られていない。細小血管及び大血管など様々な血管障害の進展抑制には耐糖能異常の程度、高血圧、高脂血症などの危険因子が関連する一方、凝固線溶系血栓形成がその進展に携わっていることが予想される。本研究においては、糖尿病を背景とした疾患群の中で、血管合併症の進展抑制に関わる遺伝子因子の解析及び、血液凝固因子、脂質、その他生化学物質と遺伝子多型の関迩を測定。 これまでの遺伝子学的検討は300症例の糖尿病患者を対象とし、Paraoxonase192Arg/gln血小板膜GPIb/1X:145T/17LPクリンゲル数LPL,pvu-II,PAI-1,4g/5g,Thromdumodnlin5HTIA receptor,Methyl-tetra-hydroforateuctase,Cnolesteil Esten Transfer Proteinの遺伝子多型を検討した。その結果現時点ではMTHFRの遺伝子多型とCETPの遺伝子多型において糖尿病患者を対象として血管障害との関連が今回新たに認められ、第42回日本糖尿病学会(1999年5月)、アメリカ糖尿病学会(1999年6月)発表予定。さらに現在、腹部大動脈の硬化病変、網膜血管障害、糖化蛋白、アルドースリダクターゼ、脂質と遺伝子の関係を検討中である。(日本動脈硬化学会発表予定1999年6月)
|