研究課題/領域番号 |
10672184
|
研究種目 |
基盤研究(C)
|
配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
病態検査学
|
研究機関 | 慶應義塾大学 |
研究代表者 |
武井 泉 慶應義塾大学, 医学部・中央臨床検査部, 講師 (80129519)
|
研究分担者 |
児玉 桂一 慶應義塾大学, 医学部・内科, 助手 (70276236)
宮本 和則 慶應義塾大学, 医学部・内科, 助手 (70265784)
村田 満 慶應義塾大学, 医学部・内科, 講師 (50174305)
|
研究期間 (年度) |
1998 – 1999
|
キーワード | 糖尿病 / 遺伝子 / 血管障害 |
研究概要 |
(研究目的):糖尿病は慢性合併症を招き、細小血管障害と大血管障害に大別されるが、その機序成因については不明であり、これらの解明のため遺伝子解析を行って検討した. (方法):慶應義塾大学病院外来通院中の患者290名を対象とした1985年のWHO診断基準に基づき糖尿病と診断された患者にインフォームドコンセントをそれぞれ取り、検討を行った.検討項目は眼科医による網膜症の有無、程度、厚生省の分類に基ずく糖尿病腎症診断を行った.虚血性心疾患はその既往及び運動負荷、心筋シンチに冠動脈造影により診断、脳梗塞はその既往及び頭部MRI検査により診断した.各遺伝子多型は全血からのdirect polymerase chaic reaction amplification法により、(1)cholesterol ester traster protein(CETP)Tag 1B polymorphysim(2)paraxonase 192AKG/gln(3)血小板膜GPIb/IX 145T/17(4)LDL:pvu-II Hin III,Ser/Step(5)plasminogen activator inhibitor(PAI-1)(6)5HT2A receptor(7)methylene tetrahydroforate reductase(MTHFR)(8)eNOS(9)ApoE(10)Fibrinogen(11)mitochondrial 5178(12)ACE Insertion/Deletionについて検討を行った. (結果、考察):12遺伝子多型について検討を行い、CETPは大血管障害、血清LDLとの相関を得られた.Paraoxonaseは大血管障害全体ではArg/Argのホモ接合体が高意に高い結果を得た.PAI-1遺伝子多型は4G/4Gが高血圧との関連を認めたが、細小血管障害、大血管障害とは関連を認めなかった.5HT2A receptorは動脈硬化を示す腹部CTにてC/C及びC/T遺伝子型で、T/T遺伝子型と比較して有意に大血管障害の程度が強い傾向に示した. MTHFRではT/T遺伝子型で大血管障害との関連が認められた. 以上、今回の検討では症例数の問題もあるが検討した複数の遺伝子は大血管障害すなわち動脈硬化との関連が認められた.
|