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1998 年度 実績報告書

在宅療養高齢者家族の肯定的介護意識と介護破綻予防に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 10672196
研究機関山形大学

研究代表者

佐々木 明子  山形大学, 医学部, 助教授 (20167430)

研究分担者 大島 義彦  山形県立保健医療短期大学, 理学療法学科, 教授 (30018832)
高崎 絹子  東京医科歯科大学, 医学部, 教授 (50100607)
桂 晶子  山形大学, 医学部, 助手 (00272063)
山田 晧子  山形大学, 医学部, 助教授 (00261678)
キーワード在宅療養高齢者家族 / 在宅療養高齢者 / 肯定的介護意識 / 介護破綻予防
研究概要

高齢者虐待などの介護破綻を予防し、在宅介護を継続するためには、介護家族が、介護を否定的に捉えるのではなく、肯定的に捉えられるように、総合的視点から支援することが重要である。本研究では、介護の肯定的側面に着目し、肯定的介護意識や体験を把握するためのスケールの開発と肯定的介護意識や体験の実態把握を、2段階の研究ステップにより実施した。
1. 研究方法: 1)肯定的介護意識や体験は、文献的検討及び介護家族8人のインタービューにより把握した。調査期間は、平成10年7月から11月である。2)文献的検討や介護家族のインタービューにより開発した肯定的介護意識と体験に関するスケールを用いて、山形市内の在宅療養高齢者の介護家族85人を対象に、自記式質問紙法による調査を実施し、79人から回答を得た(回収率92.9%)。有効回答は65人、有効回答率(82.3%)であった。
2. 研究結果: 1)インタービューにより把握した肯定的介護意識や体験の内容は、(1).介護知識・技術の獲得、(2).要介護者との人間関係の再構築、(3).情緒的機能などの家族機能の強化・回復、(4).自己役割遂行意識の高まり、(5).家族や友人・知人などのインフォーマルなサポートの確立、(6).他の介護家族などへの介護知識・技術の伝達と共感的理解などであった。
3)実態調査により把握した肯定的介護意識と体験は、介護方法を習得した(92.3%)、高齢者が介護により救われる(84.6%)、家族から感謝される、高齢者が満足そうにみえる(各78.5%)、保健・医療・福祉の知識が高まった、自己成長につながった(各67.7%)高齢者から感謝される、家族の絆が深まった(各63.1%)、高齢者が喜んでくれる(60.0%)、家族の自立性が高まった(58.5%)、友人の輪が広まった(52.3%)であった。

  • 研究成果

    (7件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (7件)

  • [文献書誌] Akiko Sasaki: "Factors Associated with Positive Attitude of Caregivers to Caregiving to Elderly at Home" Third International Nursing Research Confernce. 262 (1998)

  • [文献書誌] Kouko Yamada: "Intention to Continue Caregiving for Impaired Elderly at Home" Third International Nursing Research Confernce. 263 (1998)

  • [文献書誌] 山田晧子: "在宅療養高齢者の介護家族の生活全体の満足度とその関連要因" 日本公衆衛生雑誌. 45-10. 563 (1998)

  • [文献書誌] 佐々木明子: "在宅療養高齢者家族の介護意欲に関する要因" 日本公衆衛生雑誌. 45-10. 564 (1998)

  • [文献書誌] 山田晧子: "在宅療養高齢者の介護者の肯定的人間関係に関連する要因" 第18回日本看護科学学術集会講演集. 424-425 (1998)

  • [文献書誌] 佐々木明子: "在宅療養高齢者家族の介護負担感と高齢者虐待に関連する状況の改善要因" 第18回日本看護科学学術集会講演集. 426-427 (1998)

  • [文献書誌] 山田晧子: "在宅療養高齢者家族のデイサービス利用の効果-利用地区別比較-" 日本在宅ケア学会誌. 2-2. 108-109 (1999)

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公開日: 1999-12-11   更新日: 2016-04-21  

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