研究課題/領域番号 |
10672197
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研究機関 | 群馬大学 |
研究代表者 |
大野 絢子 群馬大学, 医学部, 教授 (00251132)
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研究分担者 |
矢島 まさえ 群馬パース看護短期大学, 講師 (40310247)
森 陽子 群馬大学, 医学部, 講師 (20302490)
吉田 亨 群馬大学, 医学部, 教授 (80174936)
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キーワード | 保健所 / 市町村 / 保健婦 / 教育 / 地域保健法 |
研究概要 |
本研究の目的は、地域保健法施行後の保健所・市町村保健婦業務の実態を把握し、それを基に、今後求められる保健婦の能力を明らかにする。その結果から、保健婦基礎教育、並びに、保健婦現任教育のあり方を考察することである。 本研究は2年計画で、本年度は1年次の調査結果を基に、地域保健法施行後の保健婦業務のあり方について、1 地域における保健婦及び保健士の保健活動指針(厚生省保健医療局及び地域保健・健康増進栄養課長通知)、2 保健婦に求められる7つの能力(研究代表者らによる先行研究)を基に調査項目を設定し、全国6地域の保健所・市町村及びその地域の保健婦教育機関に面接調査を実施した。 保健所の組織改正、保健婦業務体制の変更、市町村においては保健婦の福祉部門等への配置、介護保健法導入に伴う業務体制の確立等があった。そのために必要な課題として、1 保健婦の職域拡大に対応できる能力の育成、2 地域保健活動における専門性の強化、3 担当業務における初任期からの自立した活動、4 保健所の広域的調査機能の強化、5 市町村における在宅ケア実施のための調整能力の強化等があげられた。 また、保健婦教育で強化すべき内容として、1 人々の健康に関わる情報の収集・活用、2 個人・家族及び地域全体を単位とした活動、3 在宅ケア推進のためのチームづくりとその中での看護職の役割、4 地区診断における必要な情報の収集・分析、住民ニーズの把握、地区診断結果の事業への活用、5 施策化のプロセス、6 組織育成の必要性とプロミス、7 情報の管理、8 情報提供、資料作成の方法、9 介護保険制度の仕組みと看護職の役割等があげられた。新たに加えるべき内容として、1 保健婦の生涯学習の必要性と自己学習の強化、2 研修企画に関する能力、3 研究の推進があげられた。 この結果を保健婦助産婦看護婦学校養成所指定規則における教育課程の各科目に対応させ、保健婦教育の考え方を明らかにした。
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