研究分担者 |
別所 遊子 福井医科大学, 医学部, 教授 (20190176)
高橋 幸枝 日本赤十字北海道看護大学, 看護学部, 講師 (40316310)
影山 セツ子 日本赤十字北海道看護大学, 看護学部, 教授 (00290479)
長谷川 美香 福井医科大学, 医学部, 講師 (90266669)
細谷 たき子 福井医科大学, 医学部, 助教授 (80313740)
|
研究概要 |
平成11年度には、全国の訪問看護ステーションの看護職を対象とした質問紙調査の結果から、訪問看護ステーションの設置主体,対象者の主疾患,疾患のステージ,高齢利用者の痴呆の度合いと寝たきり度による看護ケアの内容と手法の特徴を明らかにした。12年度は,訪問看護が対象者にもたらす成果とケア内容を明らかにすることを目的として,訪問看護ステーションにおける2カ月間にわたる経時的調査を実施した。 調査対象:昨年度の調査結果から,利用者の主疾患を最も頻度の高い脳血管疾患に限定し、福井と北海道道東の訪問看護ステーション13ヵ所の高齢利用者82名。 調査方法:調査に参加した訪問看護婦に調査用紙の記入を依頼した。調査内容は,本調査開始時の訪問で利用者の状態,2か月後の予測達成目標を調査し,さらに2ヶ月後に2ヶ月間の看護内容と看護目標達成度を調査した。 調査結果:利用者の開始時と終了時の状態の差は大きな変化はみられないが,皮膚の状態,血圧値の安定,清潔保持への改善,感情の安定などが改善率が高く,また家族の介護技術の改善も認められた。神経機能の麻痺,拘縮は予測目標は維持であったが,改善しなかった割合が高い。予測目標の達成状況については,改善を予測したもののうち50%以上が終了時に改善していたものは、血圧,皮膚,清潔,家族の介護技術,怒りの感情,外出,服薬であった。改善率が50%未満のものは,悲観的見方,役割,家族・知人からのいたわり・配慮,栄養,排便などである。維持と悪化の予測は結果に近い数値であり,看護婦は対象の変化をほぼ正確に予測できていた。
|