研究課題/領域番号 |
10672208
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研究機関 | 広島大学 |
研究代表者 |
小西 美智子 広島大学, 医学部, 教授 (20161961)
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研究分担者 |
寺岡 佐和 広島大学, 医学部, 助手 (60325165)
黒田 利香 広島大学, 医学部, 助手 (90304419)
永井 眞由美 広島大学, 医学部, 講師 (10274060)
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キーワード | 訪問看護婦 / ホームヘルパー / 看護と介護の連携 / 在宅療養者 / いきがい / ソーシャルサポート |
研究概要 |
福岡県K市内における訪問看護サービスとホームへルプサービスの両方を利用している在宅療養高齢者39事例について、訪問看護婦とホームヘルパーから受けているサービス内容及び両者間の事例に関する連絡・相談・依頼方法を調査用紙及び面接内容から分析し、看護職と介護職の協同した効果的なケア方法をコーディネートする方法を検討した。その結果、訪問看護婦とホームヘルパーが行っているケア内容は食事、排泄、清潔、基本動作、機能訓練、服薬、受診、在宅医療・看護処置、疾患・健康管理、社会資源、環境整備、衣服寝具、買い物等であった。これらの中で、連携の頻度が高い事項は疾患・健康管理、食事、社会資源、清潔であり、具体的には症状への対応、サービスの調整及び導入、服薬管理、入浴介助、全身清拭、治療食・制限食への対応等であった。連携が少ない項目は、買い物、環境整備、衣服寝具に関する事項で、主にホームヘルパーが行っている家事援助に関することであった。連携の方法は在宅療養者宅にある連絡ノートへの記入、電話が主であり、ケアカンファレンスは少なく、また訪問看護婦とホームヘルパーの同行訪問は少なかった 広島県H市の看護協会訪問看護ステーション2箇所が訪問看護している在宅高齢者に、日常生活での楽しみ、生きがい、不満なこと、さらに病気や老いに対してどの様に考えているのか、今後やりたいことや続けたいことを訪問看護ケア時に面接調査し、高齢者の療養生活を支援する方法について検討した。その結果複数の疾患を持った闘病生活をしていても、創造的な活動を見つけて実現しており、公的サービスを上手く活用している。その際家族、友人・知人、近隣者や仲間のソーシャルサポートも支えとなっていた。一方療養生活を否定的に受け止めると生活意欲を諦め、意欲のない生活となるので、保健婦としては身体的だけでなく精神的療養環境を住民として調整する役割があるといえる。
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