研究課題/領域番号 |
10672212
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研究機関 | 長崎大学 |
研究代表者 |
今中 悦子 長崎大学, 医療技術短期大学部, 講師 (00213231)
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研究分担者 |
千住 秀明 長崎大学, 医療技術短期大学部, 助教授 (30179361)
田代 隆良 長崎大学, 医療技術短期大学部, 教授 (40163456)
浦田 秀子 長崎大学, 医療技術短期大学部, 助教授 (20185086)
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キーワード | 慢性呼吸不全患者 / 在宅療養 / HOT(在宅酸素療法) / 地域ケアシステム |
研究概要 |
慢性呼吸不全患者でHOTを導入した患者に対して入院中におこなった指導が在宅生活の中でどうだったかを訪問面接調査し看護援助のあり方および医療・保健・福祉の連携のあり方について考察した。今年度面接調査を行なえた患者は計10名でそれぞれの背景にはかなり個人差がみられた(本人の性格特性や家族構成、療養体制および療養環境など)。 一般的なHOT(在宅酸素療法、以下HOTと略す)導入時に行われる患者教育は在宅となり関係が密接になるために酸素供給業者も介入して行われる。その上に病院独自の教育内容を全員が受けていたが、患者・家族側にも個別性があり在宅療養となっての管理等にも理解においてばらつきがみられた。また、退院時とそれ以降の時期では患者の生活環境および病状・病態にも変化があるためにヘルパーや訪問看護の必要性が生じてくる例もあり、救急時はもちろんのことであるが事態に応じてどのように対処(具体的にどこへ連絡し、何が活用できるのかなど)していけばよいのかを知らせていく必要性、相談することのできる者の必要性が浮かび上がった。現在、ほとんどのHOT患者が保険点数請求および現状況の把握といった意味で外来に月1回通院して在宅療養という形がとられている。看護の役割として以下のことがまだまだ不十分ではあるが実施されている。(1)HOTの機材に関する日常の手入れや管理方法、(2)呼吸方やなどの酸素吸入の必要性などの日常生活面に関する患者教育、(3)QOLを目指した各種サービスの情報を伝え支援する役割(患者会のハイキングやその他のプログラム、業者の旅行支援サービスなど)、(4)福祉・経済面への支援体制について知らせる(障害者手帳の取得方法など) これらは施設内(病院)に於ける看護、業者に設立されている訪問看護部門の看護、地域に於ける看護の3者の看護が関連職種ともうまく連携をとって患者・家族を支えていく必要があると示唆された。
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