研究課題/領域番号 |
10672216
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
基礎・地域看護学
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研究機関 | 宮城大学 |
研究代表者 |
太田 喜久子 宮城大学, 看護学部, 教授 (60119378)
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研究分担者 |
山内 一史 宮城大学, 看護学部, 助教授 (20125967)
山田 嘉明 宮城大学, 看護学部, 助教授 (80200757)
安斎 由貴子 宮城大学, 看護学部, 助教授 (80248814)
大森 純子 宮城大学, 看護学部, 助手 (50295391)
結城 美智子 宮城大学, 看護学部, 講師 (20276661)
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研究期間 (年度) |
1998 – 1999
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キーワード | 高齢者 / 地域ケアシステム / 超高齢地域 / 若年型地域 / 痴呆性高齢者 / 家族介護者 / 健康生活状態 / 日常生活活動 |
研究概要 |
本研究は、M県における超高齢地域と若年型地域を比較対照し、高齢者の心身の健康生活状態、ソーシャルサポート、家族介護者による介護状況、ケアシステムへの要望、ケアシステムへの参加意向などについての実態を把握し、地域特性を考慮した高齢者と家族のためのケアシステムのあり方について検討することを目的とした。 平成10年度は、65歳以上の高齢者を対象とした実態調査および介護者調査を実施した。超高齢地域では、平成9年度研究対象者を含む高齢者75名、介護者21名に対して、若年型地域では、代表的3地区を選び、高齢者137名、介護者8名に対して面接聞き取り調査を行なった。 平成11年度は、痴呆性高齢者のための地域ケアシステムの現状を両地域の各サービス提供側から聴取した。またサービス利用者の立場から、痴呆性高齢者への在宅介護状況について、超高齢地域5例と若年型地域6例を訪問し事例分析を行なった。さらに、研究期間全体を通しての量的、質的データ分析を行ない、地元関係者の意見またサービス利用者の意見も含め、地域特性に応じたケアシステムのあり方について検討、考察を行なった。 超高齢地域では、高齢者の意識が町と比較的一体化しており、ケアシステムの推進役として鍵を握っているのは保健婦(士)である。保健婦(士)が直接的に住民と関わり、情報提供をし、地域ケアの方向性を誘導する役割をとることが期待される。高齢者にとって魅力的なさまざまなボランティア活動を導入することなどにより、高齢者の地域活動への参加を具体的、実践的に推進していく必要がある。N町では、公的で専門的な立場の者や機関が主導的役割をとりながら、高齢者を巻き込む目的的、意図的なケアシステムづくりを行なっていく必要がある。 若年型地域では、今後予想される高齢化が進む前に、現在行われている高齢者それぞれの価値観に基づいたさまざまな主体的活動を生かし、高齢者参加型の地域ケアシステムをつくっていくことが重要である。このためには、保健婦(士)のような公的で専門的な立場にある者や機関は、住民自らの地域ケアシステムづくりを促すような、触媒的作用をもって機能していくことが求められる。
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