看護大学の急増によって、近い将来大学及び大学院を卒業した高学歴看護者が、臨床の場で活躍することが予測される。一方臨床の場では、この急激な変化に対して期待と共にとまどいが伺える。初年度には、臨床にまだ高学歴看護者が少ない現時点での受け入れの実態を明らかにした。そこで本年度の目的は、高学歴看護者が実際に病院にどのように受け入れられたかについて面接調査により明らかにすることである。 対象は、実態調査に回答のあった病院で面接調査に協力の得られるた、卒業後1年目から5年目までの臨床経験を持つ看護者27名である。方法は、半構成的質問で許可を得て録音し、約1時間を限度とした。質問の内容は、1.職場への適応、2.看護実践・判断能力、3.高学歴看護者の受け入れ準備、4.高学歴看護者への期待、5.高学歴看護者の役割および6.1年目に受けた研修と期待する研修の6項目である。時期は、1999年10月から2000年1月である。 結果は、現在分析中である。次年度は、これまでの病院の実態調査と高学歴看護者の面接から得られた現状をあわせて問題点を明らかにし、適切な受け入れ体制と継続教育プログラムの構築をはかり、高学歴看護者がその能力を発揮し、活躍できる環境づくりの方策を見いだす予定である。
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