• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

1999 年度 実績報告書

側臥位・車椅子座位における枕や円坐による支持方法の違いと生体反応の関係

研究課題

研究課題/領域番号 10672224
研究機関聖隷クリストファー看護大学

研究代表者

野村 志保子  聖隷クリストファー看護大学, 看護学部, 教授 (00218356)

研究分担者 坂田 五月  聖隷クリストファー看護大学, 看護学部, 助手 (90288407)
米倉 摩弥  聖隷クリストファー看護大学, 看護学部, 講師 (30210785)
キーワード車椅子 / 体圧 / 身体的・情緒的苦痛 / 呼吸数 / 指先脈波 / 脳波 / 皮膚血流量 / 皮膚温
研究概要

本年度は、60分間車椅子での座位において、使用する補助具の違いが生体に与える影響を比較検討した。実験は(1)車椅子のシートにムットンマットを敷く(2)車椅子のシートに臀部と大腿後面の形状に沿ったクッション(ロホエアライトという)を敷く、(3)車椅子シートに補助具を使用しない(コントロール群)の3つの条件下で行った。被験者は身長150〜158cmの成人女子10名。生体反応の観察項目と測定部位は(1)身体圧迫部位の体圧(臀部、大腿後面、肩甲骨、前腕圧迫部)(2)皮膚温(臀部、大腿後面)(3)皮膚血流量(臀部、左第3指先)(4)呼吸数(5)指先脈波(6)脳波(後頭部、頭頂部の4ヶ所)、(7)身体的・情緒的苦痛などで、これらの項目を60分間持続的に観察した。実験結果については現在解析中であるが、これまでの解析により次のような傾向が観察された。
1)臀部・大腿後面の体圧;個人差があるが、コントロール群の体圧は臀部が50〜70mmHg、大腿後面が15〜20mmHgだった。ムートンマットの場合はコントロール群とほとんど変わらなかった。ロホエアライトでの臀部の体圧はコントロール群より20mmHg前後減少、反対に大腿後面の体圧が10〜20mmHg程度増加しており、体圧が分散傾向にあることが示された。なお、60分間の時間経過の差はあまり見られていない。
2)身体的・情緒的苦痛;コントロール群は時間の経過とともに臀部や大腿後面の圧迫痛が強くなっており、ムートンマットも僅かに苦痛は減少するものの同様な傾向を示している。ロホエアライトを敷くと臀部や大腿部の圧迫痛は緩和されるが、反対に肩や腕の凝りが強くなるという傾向がみられている。これはロホエアライトにより座面が5cm程度挙上するためアームレストに腕を安定させることができない、背部の支持面積が小さくなるなどの理由によるためと思われる。
他の項目の測定結果については、現在解析中である。

  • 研究成果

    (4件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (4件)

  • [文献書誌] 大手歌子,小杉浩美 野村志保子,米倉摩弥,坂田五月,江田純子: "30度・90度側臥位における体圧と自覚的苦痛の比較"聖隷クリストファー看護大学紀要. NO.8. (2000)

  • [文献書誌] 大山直美,野村志保子: "看護とタッチ倫気の看護への活用を試みてー"総合看護. 34(4). 33-45 (1999)

  • [文献書誌] 大手歌子,小杉浩美 野村志保子,米倉摩弥,坂田五月,江田純子: "30度・90度側臥位における体圧と自覚的苦痛の比較"第25回日本看護研究学会学術集会誌. 22(3). 380 (1999)

  • [文献書誌] 坂田五月,米倉摩弥,江田純子,野村志保子: "温器法の違いからみた保温効果と生体の影響"日本看護研究学会雑誌. 21(3). 249 (1998)

URL: 

公開日: 2001-10-23   更新日: 2016-04-21  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi