研究課題/領域番号 |
10672248
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研究機関 | 宮城大学 |
研究代表者 |
桑名 佳代子 宮城大学, 看護学部, 助教授 (70154531)
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研究分担者 |
坂上 明子 宮城大学, 看護学部, 助手 (80266626)
大沼 珠美 宮城大学看護学部, 助手 (60295392)
桑名 行雄 宮城大学, 看護学部, 講師 (90258848)
塩野 悦子 宮城大学, 看護学部, 講師 (30216361)
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キーワード | 母親 / 母性 / 母親役割 / 役割適用 / 育児支援 |
研究概要 |
少子化が進行するなか、子育て支援システムが社会的な課題となっている。子育て支援の概念は広いが、出発点である妊娠中から援助ができるという看護職の特色を生かした支援方法の開発を目的として本研究をすすめている。 今年度は、分娩後間もなくの褥婦が、母親となった自分をとのように認識しているかを探るために、診療所に入院している分娩後の褥婦54名(初産婦27名、経産婦27名)を対象として、産褥3〜4日に面接調査を行った。母親としての認識を分類すると8カテゴリーに分類でき、多岐にわたる反応であった。出産したことの喜びをストレートに表現しているものが20.4%と最多であり、次に自分の母親としての感情の変化への気づきを述べたもの、育児行動から影響を受ける自分を表現したものがそれそれ16.7%であった。役割意識を述べたものは初産婦と経産婦の各3名で6名(11.1%)であり、また、実感がないとする6名には経産婦も含まれていた。このように、産褥早期における母絹役割への適応のスタートは個々によって大きく異なり、経産婦であっても出生した児に対する役割適応が必要なことが示唆された。 現在、Ramona T.Mercerの母親役割理論をモデルにして母親役割適応の段階を検証するための研究デザインの詳細を検討中であり、産褥早期の母親への面接を参考にして、妊婦と乳児をもつ母親へのインタビューをプレテストとして開始している。また、本研究の最終段階である育児困難をきたしている症例へのアプローチへの準備として、児童相談所や大学病院精神科なと関連機関とのコンタクトをとっているところである。
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