研究課題/領域番号 |
10672248
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研究機関 | 宮城大学 |
研究代表者 |
桑名 佳代子 宮城大学, 看護学部, 助教授 (70154531)
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研究分担者 |
坂上 明子 宮城大学, 看護学部, 助手
大沼 珠美 宮城大学, 看護学部, 助手
桑名 行雄 宮城大学, 看護学部, 助教授
坂原 純子 宮城大学, 看護学部, 助手
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キーワード | 母親 / 母親役割 / 父親 / 父親役割 / 役割適応 / 育児ストレス / 育児支援 |
研究概要 |
母親役割獲得過程における役割ストレスと関連要因を明らかにする目的で、昨年度は生後3〜5か月の乳児をもつ両親(4か月児群)を対象に質問紙調査を実施したが、今年度はさらに18か月の幼児をもつ母親と父親(18か月児群)を対象として調査を行った。仙台市の保健福祉センター5施設において、1歳6か月児健康診査に訪れた346組の母親とその夫に質問紙を配布し、郵送による回収を行った。回収率は、母親200名で57.8%、父親198名で57.2%であった。 母親役割の受容に対する意識は、18か月児群の母親は4か月児群に比較して有意に否定的・消極的であり、専業主婦の母親にその傾向が強かった。育児ストレス(日本版Parenting Stress Index)は、先行研究と同程度であったが、「親自身に関するストレス」は4か月群の母親に比して18か月群は有意にストレスが高かった。逐次式重回帰分析の結果、両群ともにストレスが高値であることには、母親役割の消極的・否定的受容が最も強く関連し、次に夫の育児への関わりに対する不満、母親役割認知と自己とが一致しないことであった。 父親の育児ストレスは、4か月群と18か月群に差はなかったが、下位項目「子供の特徴/父親能力」において4か月群が有意に高値を示した。また、両群ともに父親役割認知、母親役割認知と自己または妻が一致しない父親ではストレスが高い傾向がみられた。今後、父親と母親の互いの役割期待や育児ストレスが、どのように影響しあっているかについての分析を進めていきたい。
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