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1998 年度 実績報告書

痴呆性老人のQOLを高めるケア技術の確立とその効果測定方法の検討

研究課題

研究課題/領域番号 10672251
研究機関兵庫県立看護大学

研究代表者

水谷 信子  兵庫県立看護大学, 看護学部, 教授 (20167662)

研究分担者 井藤 由香里  兵庫県立看護大学, 看護学部, 助手 (90295759)
桝谷 佳代  兵庫県立看護大学, 看護学部, 助手 (80285345)
塩塚 優子  兵庫県立看護大学, 看護学部, 助手 (80264844)
竹崎 久美子  兵庫県立看護大学, 看護学部, 講師 (60197283)
キーワード痴呆症高齢者 / 看護援助 / QOL(Quality of Life) / 効果測定 / 尺度開発 / ケア技術 / ケアの質 / 施設内看護
研究概要

今年度は看護者がケア効果の判断基準にしている、効果的なケアによる痴呆症高齢者に見られる変化を明確化するために、痴呆症高齢者のケアに携わっている看護熟練者に対してインタビューを行い、そのインタビュー内容をもとに作成した質問紙調査を実施した。
インタビューは痴呆症高齢者を対象とする専門施設6カ所に勤務する看護者15名(痴呆症高齢者の専門的ケア従事年数平均4.2年)を対象に半構成的面接を行った。面接の逐語録を質的に分析し、看護者の関わりが成功した結果痴呆症高齢者に見られる具体的な変化を抽出・整理した。その結果「身体的健康の変化」「ADLの変化」「社会的健康の変化」「精神的健康の変化」「問題行動・行動障害の変化」「全体的な生活の活性」の6カテゴリーが抽出された。
これら6カテゴリーに含まれた痴呆症高齢者の変化に関する293項目について内容妥当性等を検討して質問項目化し、プレテストを経て作成した「ケア効果としての痴呆症高齢者の変化」に関する調査票(72項目,リッカート式尺度)を、痴呆症高齢者入所型関連施設744ケ所に勤務する痴呆症高齢者の専門的なケア経験がある看護者に対し郵送留め置き法を行った。その結果718名の有効回答があった(老人性痴呆疾患治療病棟勤務28.9%療養病棟勤務8.8%老人保健施設痴呆専門棟勤務17.5%痴呆加算棟勤務44.7%、保健婦0.3%看護婦・士42.2%准看護婦・士57.5%、痴呆症高齢者の専門的ケア従事年数平均6.2年)。72項目について階層的クラスター分析(最遠隣法)を行った結果、痴呆症高齢者の変化は「自立性の回復」「情緒の安定」といった元々のその人らしさをみるものと、痴呆であるが故の行動をみる「行動の安定」をみるもの、という個人の内的要素をみる3つの群。また「自発性の発現」「対人関係・社会性の広がり」という周囲との関係性をみる2つの群の、合わせて5つの群に分類された。
今後これらを痴呆症高齢者へのケアのアウトカム指標作成に向け検討を重ねていく予定である。

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公開日: 1999-12-11   更新日: 2016-04-21  

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