本年度は夫婦4組のインタビューで得られたデータの逐語化を行った。データは妊娠前期(12週前後)・後期(35週前後)・出産後(産後2-3日)に収集したが、今年度は出産を目前にして最も変化しやすい時期である妊娠後期(35週前後)の夫婦の体験に焦点をあてて分析する事にした。女性とその配偶者がどんな気持ちで過ごし、またその背景には何があるのか、夫婦の生活は妊娠の経過に伴ってどう変化してきているのかなどに焦点を当て分析している。現在抽出されているものとして、妻の自分自身の身体に対する辛さや心配、母親としての理想と現実の不一致、出産後の家族の生活のイメージなどが挙げられている。 今後は夫婦の体験の共通性、相違性、関係性の視点を含め夫婦の体験を明らかにしていく。更に夫婦4組のデータを比較し体験の共通性を検討していく。共通性がある程度見出せた時点で、同じ領域で研究しているスーパーバイザーの指導を受け、研究の信頼性を高め、その結果から看護者としての役割・援助の方向性を考察していく。 本研究の結果は、平成13年12月2日開催予定の第21回日本看護科学学会学術集会で一般演題(口演)として申し込む予定である。
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