研究分担者 |
横山 ハツミ 藍野学院短期大学, 看護学科, 講師 (20280076)
足達 義則 中部大学, 経営情報学部, 教授 (00115669)
足利 学 藍野学院短期大学, 看護学科, 非常勤講師
横田 芳武 藍野学院短期大学, 看護学科, 教授 (80079730)
堺 俊明 藍野学院短期大学, 学長 (20084874)
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研究概要 |
老年人口の急増と共に痴呆性高齢者の数は増加の一途を辿っており,看護・医療上のみならず,社会的にも深刻な問題となってきている.従って,残存機能をできるだけ引き出し,人間らしく生活が送れるように援助することが求められ,痴呆の改善が大きく期待されている.そこで,季節行事や誕生会,ゲームなどの集団レクリエーション活動とパソコンを使った指先運動を行い,痴呆性高齢者の痴呆の程度,身体的・精神的活動及び社会活動にどのような変化がみられるかを調査・検討することにした.今年度は準備段階として以下のことを実施した。 1. 大阪府下の本学院関連病院に入院している65歳以上の脳血管性痴呆患者5名及びアルツハイマー型痴呆患者5名の計10名を対象として,HDS-R及びGBSスケールを用いて痴呆の程度を予備調査した。 2. 言語連想検査では,精神的エネルギーの低下が示唆されているので,外界から刺激を与えて活性化できる可能性がある。また,現実吟味力の低下も認められるが幻覚・妄想などの精神症状は,精神病のそれとは異なるためにパソコンでの簡単なソフト等を用いたアプローチは可能であると判断できる。 3. 交感神経および副交感神経系の機能を調べるための赤外線画像装置一式,交感神経系及び身体各部の機能を調べるための皮膚インピーダンス測定装置,身体反射機能を調べるためのタッチモニター一式等の購入をし,正しく作動するように調整した。また,反射機能(刺激から応答までの時間)を測定するためのソフトをビジュアルベーシックで開発した。 4. 上記の対象者について予備調査を行ったところ,痴呆の状態や心身の活動性が現状維持かやや良い状態がみられた。次年度以降は今回得られた結果をもとに系統的な研究を実施する.
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