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1999 年度 実績報告書

大脳における皮質運動野の興奮性変化と筋疲労に関する基礎的研究

研究課題

研究課題/領域番号 10680040
研究機関鹿児島大学

研究代表者

丸山 敦夫  鹿児島大学, 教育学部, 助教授 (80117548)

研究分担者 衛藤 誠二  鹿児島大学, 医学部, 助手 (70295244)
川平 和美  鹿児島大学, 医学部, 助教授 (20117493)
湯ノ口 万友  鹿児島大学, 工学部, 教授 (10094187)
田中 信行  鹿児島大学, 医学部, 教授 (40041454)
キーワード皮質運動野 / 筋疲労 / 最大筋力最大下筋力 / 運動誘発電位(MEP) / Silent Period / 積分筋電図
研究概要

筋疲労による大脳皮質運動野の興奮性の変化に対する機序並びに定量化を試みるために,本年度では筋収縮の作業条件の違いが,経頭蓋磁気刺激法による運動誘発電位(motor evoked potential:MEP),Silent Period(静止期)およびiEMG(積分筋電図)にどのような変化を示すかを検討し,さらに、10年度で行った実験に加えて筋疲労時の前後でMEPがどのような変化を示すかを明らかにした.
筋収縮の作業条件の違いについては,尺側手根屈筋と尺側手根伸筋からEMGを導出してグリップ等尺性運動を行わせた.作業条件の違いとして,疲労しないように、20%,33%,46%,60%MVCの各強度を20秒間ずつ行わせる作業(constant法)と,20%,33%,46%60%MVCの強度を2秒間で上昇させる作業(ramp法)をの2種類を行った.Constant法では,%MVC強度が上がるにつれ,iEMGおよびMEPは,%MVCの増加に伴って上昇したが,ramp法では低い%MVCでも高いMEP振幅を示した.SP時間は,%MVCが高くなるにつれ短くなる傾向にあり,抑制の解除が速くなることが示された.ramp法のような漸増的な筋出力では低い強度で高いMEPがみられたことから,同じ強度の筋収縮力発揮時でも一定時間での各筋力増加と短時間での筋力増加では,皮質運動野の興奮性は異なることが推察された.最大筋力(100%MVC)時および最大下筋力(50%MVC)時の筋疲労時の前後におけるMEP反応ついては,FDI筋の等尺性運動の100%MVCではその持続時間は平均で約40秒で,運動前後のrelax状態のMEPは,有意な低下がみられなかった.それに対し,50%MVCで持続時間が約3分であるMEPの振幅は有意に低下した.最大筋出力と最大下筋出力での筋疲労時においては,皮質運動野興奮性の低下に異なる応答があることが示唆された.

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公開日: 2001-10-23   更新日: 2016-04-21  

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