半健康概念の再吟味と各指標の構造化に関して、(1)国内外の最新の知見の文献的な整理検討、(2)健康学的視点から捉えたQOLの内容構成における構造と尺度の妥当性・信頼性の検討、(3)総合的指標としてのQOLの構造を半健康評価的側面から尺度化することの妥当性の検討、(4)半健康の状態評価における内容の標準化や半健康の状態評価の観点となる構成尺度の抽出方法の検討、等の諸点から吟味し半健康の状態的構造の構成尺度の再検討を行った。その結果、自覚症状尺度、既往歴尺度、形態機能指数尺度、バイタルサイン尺度、等を抽出し本調査の設問構成とした。本調査内容は全25項目の質問から成り、人口学的項目、住環境的項目、経済・社会的項目、形態機能的項目、健康意識的項目、生活行動的項目、運動習慣的項目、嗜好的項目、既往歴的項目、半健康状態的評価項目、等で構成された。このような本調査項目から成る調査票を作成し郵送調査を行った。調査対象は4千人(主に中高年者)であった。本調査の結果等研究成果の詳細並びに評価過程を自動化するコンピュータ・システムの構築については、本課題の最終年度にあたる平成11年度に報告する。なお、研究遂行過程での成果の一部については、16th World Conference on Health Promotion and Health Education(San Juan)、The 5th International Congress of Behavioral Medicine(Copenhagen)の両国際学会にて研究発表を行った。演題はそれぞれ、Multi-dimensional Evaluated Scalings on Semi-health Condition for University Students、On the Represented Model for the Semi-health index based on Natural History of Diseaseであった。
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