本研究の目的は、大学保健体育のファカルティ・デベロップメントの実態と問題点を明らかにすることである。本年度は、大学保健体育の担当教員を対象とした人口動態のシミュレーションをするために、保健体育担当教員のデータベースを作成することにしていた。 データベースの作成資料は、文部省学術情報センター作成の「研究者ディレクトリ」と『全国大学一覧』(文教協会)、『全国大学職員録』(広潤社)などである。「研究者ディレクトリ」は平成10年12月に新しくデータが更新されたので、それまでの研究は関連資料などを集めるにとどめていた。 平成11年2月からは、更新された「研究者ディレクトリ」を使用して保健体育担当教員のデータを抽出した。その結果、「研究者ディレクトリ」に登録されているもののうち、(1)体育学を専攻していると申告しているものは3312名、(2)体育・スポーツ関連学会に加盟しているものは4406名、(3)体力医学会会員は1553名であることがわかった。 現在は、抽出したデータに『全国大学一覧』と『全国大学職員録』から得られたデータを結合して保健体育担当教員のデータベースを作成中である。 今後は、定年退職者数の算出から新規需要の予測と教員人口動態のシミレーションをする予定である。
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