本研究は、スペシャルオリンピックス日本・第2回夏季ナショナルゲームに参加した個人ボランティアがボランティア活動の経験によって障害者問題の意識の醸成・定着に及ぼす影響要因を追求することを目的としている。 上記目的のうち今年度は、ナショナルゲームに参加する前のボランティア活動に対する期待(第1次調査)と参加後の充足(第二次調査)の関係による役割満足度に及ぼす影響要因を検討すること、及びナショナルゲームから1年経過後における障害者問題に対する意識の調査結果(第三次調査)を、仮説モデルをもとに集計処理を行うことが主な作業である。 第一次調査の期待度と第二次調査の充足度の一致・不一致および役割満足度との関連を分析し、充足の強さに比例して役割満足度の割合が高くなることが明らかとなった。 第三次調査の回収数は164名(有効回収卒:29.7%)であり、このデータは現在のところ入カ作業を終了し、集計・分析作業を行っている。平成12年度には、第一次・第二次・第三次調査の基礎データを再処理し、研究目的にもとずく仮説モデルの解析を行い報告書を作成する。また、学会発表、論文投稿を予定している。
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