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1999 年度 実績報告書

長期現場観測による乾燥地域の植生-土壌水分-大気 相互作用

研究課題

研究課題/領域番号 10680103
研究機関東京都立大学

研究代表者

篠田 雅人  東京都立大学, 理学研究科, 助教授 (30211957)

キーワードサヘル / 乾燥地域 / 大気・陸面相互作用 / 土壌水分 / 葉面積指数 / 植生指数
研究概要

サハラ砂漠南緑地帯の乾燥地域のサヘルにおいて、土壌水分・植生(葉面積指数)の現場観測を5年間継続し、(1)それらの陸面状態と地上大気の間の季節・経年変化における相互関係を調べた。さらに、(2)衛星NOAAの植生指標データによる植生と米国環境予測センター作成の客観解析データによる上層大気の間の広域的な相互作用についても検討した。
(1)については、地上気象データを入力とし土壌水分量を再現する統計的・物理的モデルを構築した。統計モデルにより、経年変化成分において、「雨→土壌水分→地上気温」という偏差の伝播を明らかにしたが、土壌水分と地上気温の偏差は乾季の前半に減衰してしまうことを示した。
(2)経年変化成分において、植生と混合層気温の関係は乾季終わりに最も強化され、雨季の混合層気温は大規模循環場によってより大きく支配されていることが分かった。この大規模循環場の変動が、全球的な海面水温の変動と連動していることを示し、これが1980年代の干ばつの主要な要因であることを示唆した。
以上の観測事実から、乾季に維持されていた陸面状態の偏差は翌雨季まで持続せず、雨季には大規模循環場の変動が降雨および陸面状態を規定していることが推察された。

  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (2件)

  • [文献書誌] M.Shinoda and M.Gamo: "Interannual Variations of Boundary Layer Temperature over the African Sahel associated with Vegetation and Upper-Troposphere"J.Geophysical Research. (in Press).

  • [文献書誌] M.Shinoda: "Desertification and Drought As a possible Land-Surface/Atmosphere Interaction"Global Environmental Research. (in press).

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公開日: 2001-10-23   更新日: 2016-04-21  

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