駅型保育所と認可保育所の比較調査の結果、以下のことがわかった。(1)0歳児定員少なさ、保育時間の不十分さ、入所資格の判定、入所待ちをしなければならないなどの理由で、認可保育所に入所を希望していたが入所できなかったものが、比較的良質な認可外保育所として駅型保育所を選択する場合が多い。(2)駅型保育所の園児は3歳未満の低年齢児が8割を占め、保育料金の高さ、園庭がないことを理由に、将来、認可保育所に移ることを希望するものが多い。(3)駅型保育所は、保育時間と駅に近い立地が認可保育所よりも高く評価されていた。(4)利用時間は、認可保育所に比べて7時間以下および12時間までがやや多く、ばらつきがみられる。保育時間が柔軟であること、急な延長保育に対応していることに対する評価が高い。(5)20〜30人という小規模園であることから、保育内容や病児保育、急な延長保育、保育曜日、園によっては休日保育についても、親の要望に応じて柔軟な対応をしており、評価が高い。(6)専業主婦がプレナーサリーとして利用、共働き世帯が幼稚園終了後の二重保育として利用、母親の入院など緊急時に利用など、従来の認可保育園では対応できない利用者層が利用している。 以上のように、認可保育所に入所できなかった層がかなりの割合で利用しているほか、もともと認可の利用層でないものの利用もみられる。現在の駅型保育所は、一定の質が保証されていること、母親にとって利便性の高いものになっている点が評価できる。しかしながら、こども未来財団からの補助金がない場合、その経営はかなり困難になると予測され、質の維持には、一定の公費補助が不可欠であると考えられる。
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