平成10年度はストレス負荷による突然死の実験動物モデルを作製するための実験を行った。平成11年度は各種食品から抗凝固系物質・抗線維素溶解系物質・抗キニン系物質を探求することを目的として実験を計画した。しかし、平成10年度に行った強制遊泳・超音波・強度の振動・トレッドミル走行環境などの単発的なストレッサーの負荷だけでは、突然死を引き起こすまでの顕著な症状を引き起こすに至らなかったこと。また、ストレス負荷は単発的なものであったが、日常の社会生活ではむしろ習慣的なものが一般的と考えられること。さらに、ストレス状態によって生じる突然死を改善する食生活を改善することが目的であること。以上の理由により、長期間の習慣的なストレス状態における生体応答を研究することを優先し、以下の成績を得た。 (1)3ヶ月間にわたって週に2回の頻度で習慣的に、振動、絶食、遊泳・超音波のストレッサーを負荷し、肝機能障害を伴う血液凝固系および線維素溶解系が亢進した播種性血管内凝固症様の症状を引き起こした。 (2)これらの基礎症状を有する動物モデルに対して、アドレナリンを腹腔内注射することによって播種性血管内凝固症を誘発することによって、(1)の症状はさらに著しく増悪化した。 (3)各種食品から抗凝固系物質・抗線維素溶解系物質・抗キニン系物質を探求するための予備実験を行った。 以上の成績によって突然死を改善する食生活を研究するための動物実験モデルの作製に成功した。これらの成績ついては、現在投稿準備中であります。
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