(1)ストレス負荷による突然死の実験動物モデルを作製するための実験を行った。 (1)マウスおよびラットの腹腔内にアドレナリンを注入することによって、凝固系が亢進したストレス状態を作り出すことに成功した。 (2)ラットに一時的に強制遊泳および超音波の負荷によって、血小板凝集能が亢進、血小板数が減少、線溶系が亢進したストレス状態を作り出すことに成功した。 (2)3ヶ月間にわたって、遊泳と超音波を組み合わせたストレッサーを週に2回負荷することによって、肝機能障害をともなうDIC様症状のラットを作り出すことに成功した。 (3)3ヶ月間にわたって、遊泳と超音波を組み合わせたストレッサーを週に2回負荷したラットの腹腔内にアドレナリンを注入することによって、DICはより増悪化した。 (4)2ヶ月間の超音波負荷とアドレナリン腹腔内注射による突然死の実験動物モデルに対するフコイダンならびにカテキン摂取の影響を検討した。 (1)カテキン摂食群では、凝固系と線溶系の亢進、肺重量の増加がみられた。また、フコイダン摂食群でも凝固系と線溶系の亢進がみられた。 (2)アドレナリンの腹腔内投与によって、循環血液量の減少、血小板数の減少と凝固系が亢進する傾向、線溶系の亢進、BUNの上昇したDICが誘発された。 (3)カテキン摂食群において、著しい循環血液量の減少、BUNの増加、肺重量の増加と線溶系の亢進がみられた。一方、フコイダン摂食群において、血小板数の減少と凝固系の亢進状態は抑制できなかったが、BUN上昇の抑制と線溶系亢進の抑制がみられ、アドレナリンで誘発したDICの症状を軽減した。
|