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1998 年度 実績報告書

ダッタンソバの糖尿病改善効果

研究課題

研究課題/領域番号 10680164
研究機関長野県短期大学

研究代表者

志塚 ふじ子  長野県短期大学, 生活科学科, 助教授 (60170875)

研究分担者 木戸 康博  京都府立大学, 人間環境学部, 助教授 (50195319)
キーワードダッタンソバ / ルチン / II型糖尿病 / OLETFラット / 経口糖負荷試験 / ヘモグロビンA_<lc>
研究概要

【目的】 健康食品として注目されているダッタンソバの摂取がII型糖尿病患者の血糖値を改善させたという報告があるが、その効果が十分に検証されているとはいえない。ヒトにおいては食事条件をコントロールすることが難しいため、本研究では食餌条件のコントロールが容易な動物実験により、糖尿病治療食としてのダッタンソバの有効性を検討した。
【方法】II型糖尿のモデルであるOLETFラットに、ダッタンソバ粉を20%含む実験食を8週間自由に摂取させた。対照食として、ダッタンソバ粉の代わりに日本産ソバ粉(普通ソバ粉)を使った食餌、ならびに普通ソバ粉にダッタンソバ粉相当量のルチンを加えた食餌の2種類を用いた。OLETFラットの対照として、LETOラットを用いた。実験食飼育前後に、経口糖負荷試験ならびにヘモグロビンA_<lc>の測定を行った。
【結果】 ダッタンソバ食を与えたOLETFラットの糖負荷1時間後の平均血糖値は、実験食開始前が356mg/100mlであったのに対し、実験終了時には432ml/100mlとさらに上昇した。ヘモグロビンA_<lc>は、実験食開始時の12.8%から17.6%へと有意に増加した。実験終了時のヘモグロビンA_<lc>%は、普通ソバ食群よりも有意に高く、ルチン添加食群はダッタンソバ食群と普通ソバ食群の中間的な値を示した。
【考察】本研究は、耐糖能ならびにヘモグロビンA_<lc>を指標として糖尿病治療効果を検討したものであるが、ダッタンソバならびにルチンにその効果を認めることはできなかった。本研究の結果は、OLETFラットにおける成績をそのままII型糖尿患者に適応できるかどうかの問題はあるものの、糖尿が発症してしまってからではその効果は期待できないことを示唆するものである。現在、糖尿病発症抑制効果や合併症阻止効果について検討中である。

  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (1件)

  • [文献書誌] 志塚ふじ子: "OLETFラットの病態に対するダッタンソバの効果" OLETFラット研究会記録集. 第4巻. 63-66 (1998)

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公開日: 1999-12-11   更新日: 2016-04-21  

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