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1998 年度 実績報告書

養殖クルマエビにおけるオキシテトラサイクリンの残留性と調理による影響

研究課題

研究課題/領域番号 10680165
研究機関愛知江南短期大学

研究代表者

宇野 和明  愛知江南短期大学, 生活科学科, 助教授 (80223585)

キーワードオキシテトラサイクリン / クルマエビ / 残留 / HPLC分析
研究概要

【目的】本研究では、クルマエビにおけるオキシテトラサイクリン(OTC)の残留特性を明らかにし、さらに、残留OTCが焼き物や揚げ物などの調理によって、どのような影響を受けるのかを調べることを目的とする。なお、OTCはビブリオ病治療薬として用いられている抗生物質である。本年度はクルマエビ組織におけるOTCの分析法の確立をした。ついで、馴致飼育したクルマエビにおけるOTCの経口投与実験を行った。
【方法】供試魚には平均体重23gのクルマエビを用いた。分析法:試料(血リンパ1ml、筋肉2.5g、殻1.0g)に0.5%EDTAを含む5%トリクロロ酢酸30mlを加えてホモジナイズした。そのホモジネートを12000rpmで30分間遠心分離し、得られた上清液をヘキサンで脱脂処理した。その水溶液をEDTAで前処理したSep-PakC18でクリーンアップ後、減圧乾固した。ついで、その乾固物をアセトニトリル-水(3:7)に溶解し、得られた水溶液をHPLCに供した。HPLC条件は次のとおりである。カラム:YMC Pack C18A-303、移動相:メタノール-アセトニトリル0.2Mシュウ酸(1:1:3.5)、流速:0.5ml/min、波長:360nm。経口投与実験:投薬方法は,投与量が50mg/kgとなるようにカテーテルを用いた強制経口投与法で行った。投薬後,所定時間ごとに5尾ずつ取り上げ,血リンパ,筋肉及び殻を採取した。なお、飼育を水温25℃の人工海水(22-23%)による循環水槽で行った。
【結果】本分析法により、クルマエビ組織におけるOTCは妨害成分と分離され、シャープなピークが得られた。OTCを2ppm添加した各組織の回収率及び変動係数はそれぞれ、血リンパで91.7%、2.5%、筋肉で87.5%、2.8%、殻で87.3%、2.0%であった。したがって、本分析法はクルマエビ組織の残留OTC分析に適用可能と考えられた。現在、OTCを経口投与したクルマエビ組織について本法による分析実験を行っている。

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公開日: 1999-12-11   更新日: 2016-04-21  

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