研究課題/領域番号 |
10680177
|
研究種目 |
基盤研究(C)
|
配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
文化財科学
|
研究機関 | 立命館大学 |
研究代表者 |
長田 豊臣 立命館大学, 文学部, 教授 (00066664)
|
研究分担者 |
岡田 万里子 立命館大学, 衣笠総合研究機構, ポストドクトラルフェロー (60298198)
赤間 亮 立命館大学, 文学部, 助教授 (70212412)
川嶋 将生 立命館大学, 文学部, 教授 (30204720)
|
研究期間 (年度) |
1998 – 2000
|
キーワード | モーションキャプチャー / 都をどり / ビネガーシンドローム / マルチアングル / 教育実践 / 京舞 / 井上流 / 能楽 |
研究概要 |
文化財保存の様々な手法の開発と実践をしてきた。 動画映像を使った記録方法の実験として、モーションキャプチャによるデータとマルチアングル実写映像との映像効果の比較検討を行ってきた。また、これまでの紙を媒体とした資料と、音声や動画、またキャプチャデータなどのさまざまなマルチメディア素材を一元的に管理できるデータベースを開発した。これにより、時間と空間を管理した鑑賞方法が実現した。古い映像フィルムの修復・復元については、産学共同での研究を実践し、今後急速に表面化してくるフィルムのVinegar Syndromeについて最善の手法を提案している。 実践としては、京都特有の文化の一つである「都をどり」を素材として専門の異なるメンバーを協力者としてお願いし、研究会を定期に開催。研究会の実践を報告書に重点的に反映させた。 ここでは、特に、昭和初期に撮影された記録映像を素材として、映像素材には、タグ付け作業が必須であること、これは、逆に過去と現在を結び付ける唯一の方法であることが確認された。古い映像記録は、さまざまな角度からの分析がないと結局は活用もできないことが改めて認識させられる。 また、現在行なわれている無形文化は、より積極的に教育現場に入り込んでいくことで一般享受者の経験値としての保存が可能となり、それは、実は無形文化のレベル保持や、鑑賞レベルの向上に直接結び付くものである。 以上、機械的、システム的、研究的な保存はもちろんのこと、これとは別に現場サイドの実践的な保存活動という面も強く意識していく必要があることを提言する。
|