研究概要 |
学校教育においては,平成10年に新たな小・中学校の学習指導要領が交付され,平成14年からの実施に向け現在準備が進められている。この中で,社会の中でのマルチメディア利用の状況に合わせ,学校教育における教育情報もマルチメディア化されるこが求められている。さらに,ネットワークの普及と情報のマルチメディア化に伴い,効果的な情報利用と・情報検索機構が必要になっている。 本研究では,利用者認証・検索適応機能を有するマルチメディア教育情報提供サーバーの構築を目的としている。すなわち,提供教育情報のマルチメディア化とともに,利用者の不正利用を排除するための効果的な利用者の認証機能と,情報検索の際のデータベース検索の適応機能を備えた,教育情報提供システムの構築を目指している。本年度は3年計画の初年度に当たり,システム構築のための基本構造について考察するとともに,大容量ディスクを備えたWWW教育情報提供サーバを構築した。実際のマルチメディア教育情報利用では,主に授業利用の形態と教師の情報収集の形態がある。授業利用の際には,全国からの検索が特定の時間帯に集中し,負荷分散をどのようにするかが問題となる。一方,教師の情報収集の形態では,主に夜間に検索が集中し,安い電話料金の開始時間で負荷集中が発生する。また,授業進行に合わせ,時期的に検索対象ファイルが特定化される。本年度の研究では,今後これらの問題点を克服する必要があることが明確になり,次年度移行の研究の方向を定めることができた。現在,蓄積情報を増やしつつあり,また現場教員の協力を得て実際に利用できるマルチメディア情報の蓄積を行ないつつあり,今後は実際のデータベースを利用しながらシステム性能を高めていく予定である。
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