「CALLシステムを用いた語句配列の乱数的変化方式による英作文教材」(応用編)(設問数12×10=120題)の研究開発を、平成11年度の1年間にわたって、行った。 研究代表者は、平成11年4月から7月末に、英検2級および工業英検3級の過去数年にわたって実際に出題された問題を収集しその内容を分析して、教材作成のための基礎資料を得た。7月から10月末までに、この基礎資料を基に、「変形生成文法の理論」を参考にして、平成10年度作成の「CALLシステムを用いた語句配列の乱数的変化方式による英作文教材」(基礎論)で採り入れた「語句拡張法式」に従って、語句の数が少ないものから始まって次第に多いものになるように英作文問題を作成した。問題形式としては、応用編は総合問題であるので、「文法事項型」を採り入れず、いろいろな文法事項が混ざり合った形式になるようにした。作成の際には、注意を要する文法事項には説明を加え、難しい単語や語句には注釈を付け、複雑な問題にはヒントをつけ、学習者が理解し易いように(特に、英語の「文構造」を学習者に理解させるように)工夫を施した。問題ごとに数回タイピングさせることによって、学習者に「英文を覚えさせる」ことを図った。また、出題される英作文の問題が工科系の学生の趣味の持てる内容のものになるように留意した。応用編では、「一般科学」が問題の内容になっている。9月および10月に他の私立大学2校に出張をして、英語教育に実際に使用されている機器の利用方法および学習効果などを調査した。10月から平成12年1月末までの期間に、その調査の結果を参考にして、アルバイト学生を使って、応用編のプログラミングを行った。平成12年2月中に、研究代表者は、最終点検として、プログラミングされた教材の中の英語の綴りの誤りなどの修正を行い、冊子体に印刷をして、予定の作業をすべて終えた。
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