現行日本点字における数式記号とUBC点字における数式記号との相違を明確化、ならびに英語圏におけるUBCの動向の把握を行った。基礎調査と並行し、実用化システムとして数式自動点訳システムの開発を行い、現行日本点字規則に従ったものと、UBC点字規則に従った2つのシステムのプロトタイプを作成した。 本研究では、数式自動点訳の対象として、大学教育で使用される物理学の図書を中心とし、天文学、地質関係の図書を選び、これらの図書を入力データとしてシステムの検証と共に、実際の利用者である全盲学生による評価も行っている。 本研究では市販図書である理数系図書を入力データとし、本件で作成される数式自動点訳システムを使用し、利用者である全盲学生の評価が必要であるため、研究メンバー以外に、入力データ作成から、自動点訳、評価を行って頂くボランティアと全盲学生の協力グループ組織した。現段階では、本組織は有効に機能しており、協力者からの意見を本研究にフィードバックできる体制にした。
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