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1999 年度 実績報告書

数式自動点訳システムに関する研究開発

研究課題

研究課題/領域番号 10680238
研究機関筑波技術短期大学

研究代表者

原 俊介  筑波技術短期大学, 視覚部, 教授 (10091919)

研究分担者 佐藤 浩史  お茶の水女子大学, 大学院・人間文化研究科, 教授 (10017197)
キーワード点字 / 数式 / ラテック / 自動点訳 / 統一点字記号
研究概要

現行数学点字規則に従った「LaTeXを用いた数式自動点訳システム」のプロトタイプがほぼ完成した。このシステムの評価を行うため、物理学の教科書の点訳を試みた。まず、短期雇用者に対して(1)LaTeXによる数式記述法の説明、(2)点字表記法の説明、(3)基本的な点字指導、(4)前年度に購入したOCRの使用法の説明、および(5)このシステムの使用法の説明等を行った後、点字教科書を試作した。この際、実際にシステムを使用した短期雇用者の意見を聞いてシステムの使用法についての改良を行った。点字教科書が部分的に完成した後、全盲学生に教材の触読を依頼し、本システムにおける点字表記法、特に数式の点字表記法のチェックを厳密にして、点字表記のエラーの修正を行った。今後とも本システムの改良を進める予定である。
その後、さらに現行の数学点字規則の一般性、リーダビリティ(可読性)等のチェックを試みた。その結果、(1)大学の物理学の教科書に使われている記号のなかには現行の数式点字規則では定義されていないものがある、(2)現行の数学点字規則に従った表記法だと誤読の可能性があるため例外的な書き方をしなければならない、(3)例外的な書き方についての規則が正式に定められていないため点訳者がローカル・ルールを作って点訳を進める、(4)その結果、そのローカル・ルールを知らない読者には読みにくいことがある等の事実が判明した。
これらの問題点を解決するためには、統一日本語点字(UJBC)の採用が必要であるとの観点から、UJBC規則に基づいた自動点訳システムの開発も進める予定である。

  • 研究成果

    (4件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (4件)

  • [文献書誌] K.Kusunoki,S.Hara,etc: "A check system of Japanese LaTeX document for the blind"Advanced Research in Computers and Communications in Education. Vol.2. 307-313 (1999)

  • [文献書誌] 楠佳奈子、原俊介、他: "音声を用いた視覚障害者用科学技術文献作成システム"電子情報通信学会技術研究報告書. 99・500. 97-104 (1999)

  • [文献書誌] 川満良子、原俊介、他: "自由サイズ点字印刷システムの開発"電子情報通信学会技術研究報告書. 135-142 (1999)

  • [文献書誌] 宇田川明子、原俊介、他: "XMLを用いた点字教材とその応用"電子情報通信学会技術研究報告書. 99・500. 143-150 (1999)

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公開日: 2001-10-23   更新日: 2016-04-21  

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