インターネットを活用した学級間の異文化交流は、交流過程で発生する種々の問題を支援する仕組みが整っていないため、コミュニケーションそのものが中断してしまう場合が多い。このような交流を阻害する要因の一つに、「相手学級に対する交流目的等の理解不足」をあげることができる。本研究では、交流過程でこの種の問題が発生することを未然に防止するために、学級が交流を始めるにあたり必要な情報を整理した。また、それらの情報を網羅する学級情報紹介のためのWEBサイトを立ち上げた。さらに、これらの情報をデータベースで管理し、海外の学級から検索できる仕組みについても開発した。 交流を始めるために必要な情報とは、(1)自分の学級や学校に関する情報(2)相手学級についての希望(3)交流の目的(4)交流の方法や期間などに分類することができる。米国最大のの交流支援サイトであるSt.Olaf大学が運営するIECCの自由記述を分析した結果、自分の学級の紹介と同様に、交流の目的や、交流の方法にに関する記述が多く見られることがわかった。これらの基礎的な調査に基づいて学級紹介フォームのデザインを行った。 学級紹介フォームの基本的なコンセプトは(1)交流目的などの内容をはじめ必要な情報を網羅すること(2)交流情報の登録に必要な英語での表現をソフトで支援すること(3)学級や子どもたちの写真の登録機能を持たせること、の3点である。情報を登録しようとする学級担任のコンピュータ操作や英語を支援する工夫をしている。このコンセプトに基づきPerlによって学級情報登録システムの開発を行った。本サイトの名称を「CCS(ClassRoom in Cyber Space-Tcachers Contact-)」とした。URLは次のとおりである。 http://www.edu.net-kochi.gr.jp/ccs/
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