研究概要 |
本研究では,プログラミング学習に習熟させるために,個人の電子化されたノートを利用できるプログラミング学習システム(「プログラミングノート」と呼ぶ.)を開発した.学習者の学習履歴ファイルは,学習者および指導者が参照できるようにしている.本年度は,この学習システムを利用して得られた履歴データをデータベースとして整理し,検索・助言システムの評価などを行った. 本年度に行った研究で主として得られた成果は,以下のとおりである. (1)学習者の誤りに対する考察や助言などを検索できる考察文検索システムや助言文検索システム)を開発し,それらをプログラミングノートに組み込み(改良型プログラミングノート),教育実践を行った. (2)学習履歴データを収集し,学習者の考察,助言などの学習履歴をデータベース化し,それらを利用した非同期の学習環境を提案した.さらに,学習履歴は,学習者がWebブラウザから閲覧・検索できるようにした. (3)プログラミングノートの一部である電子教科書を拡充し,電子教科書を利用した教育を高等専門学校や大学工学部で行った結果,教育効果が得られた. (4)Web上で問題集が自動作成される電子問題集作成支援システムを作成し,電子問題集(いわゆる,ドリル型のWeb-CAI)による教育を文科系大学で行い,学習者が積極的な学習を行っていることが確認できた.
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