平成10年度に実施した学生による「教育参加」の授業評価(5段階評価)において、「"教育参加"は、学生にとって有意義な授業科目であると思う。」という項目に対して、55%の学生が「非常にそう思う」と答え、26%の学生が「かなりそう思う」と答えた。そして、どのような点が有意義であると思えたのかを明らかにするために、10項目からなる心理的変容に関する調査を実施したところ、「教師の仕事は大変だがやりがいがあると思えるようになった。」という項目において、41%の学生が「非常にそう思う」と答え、35%の学生が「かなりそう思う」と答えた。このことは、「教育参加」によるふれあい体験活動が学生の「教職への志向や一体感」を形成し、強化していくうえで効果があることが強く示唆するものとなった。 そこで平成11年度は、子どもとのふれあい体験や教職員とのふれあい体験と、学生の「教職への志向や一体感」の形成との関連を明らかにするために、21項目について「教育参加」前調査(6月)と「教育参加」後調査(12月)を実施した。現在その分析作業に取り組んでいる最中である。 また、平成11年度は「教育参加」の授業のように、子どもと直接ふれあう体験を取り入れた授業を実施している大学のうち、13大学の学生が信州大学に集まってフレンドシップ事業全国学生シンポジウムを開催した。このシンポジウムにおいてもふれあい体験が教職への意欲を喚起するうえで効果が大きい事が話し合われた。
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