研究課題
子ども一人ひとりの学習プロセスを解明し、授業改善を図る授業研究方法の開発と授業改善の具体的な提案を目的としている。平成11年度は、愛知教育大学にある重松鷹泰氏の研究記録や授業記録を分析した。また、富山市立堀川小学校の授業方法や授業記録を分析した。さらに、ドイツのビットマンなどの授業研究方法を収集・分析するなど国際的な視点での検討を行った。これらの結果、授業研究と授業改善の枠組み試案の視点を明らかにした。例えば、教師の授業観、教材観、教師論、授業技術論、授業環境論、授業評価論、子ども論(とくに、学習目的、成長感、自己効力観、集団性、selfquestioning)などの視点である。中でも、社会の変化につれて、授業観も変わり、教科書をうまく指導できる視点から、子どもが自ら「数学する」授業の視点の枠組みが大切であることを明らかにした。例えば、子どもの数学的な問いを生み出す授業構成のあり方など。具体的には、授業研究と改善を検討できる問いのチェックリスト表の試案を作成した。この結果を踏まえて、平成12年度は、量的・質的授業分析の目的・展開・分析方法の共通性と異質性を一層検討し、今年度開発したチェックリスト表を用いてケーススタディーし、授業研究方法のシステムの改善と授業の改善視点を新たに提案する。
すべて その他
すべて 文献書誌 (4件)