研究概要 |
この研究の最終目標は,小学校低,中学年の生活科と総合学習カリキュラムにおいて実施可能な家庭科的視点からの教育内容の提案を行うことである.前年度までの進展経過より,小学校においてはとくに食生活分野に関して重点的な提案の必要が実感された.今年はまとめの年度に当たり,昨年度までの研究成果を学会誌に掲載することを目標とした.「家政学研究」誌に2編を投稿し,審査の結果,掲載の運びとなり,成果公表の責務を果たすことができた. 一方,小学校現場における実験授業を実施してとくに国際理解のために実施可能なメニューを確定することが課題であったが,実践を依頼する現場を探すことで苦労していた.本年,一小学校の協力を得て,小学校中学年で2件のメニューの実験授業を実施できた.チヂミとインドカレーである.「総合的な学習の時間」として国際理解を深める授業の一環として生活文化を理解する手法として,小学校教員の手で,容易に指導できる料理メニューとしてこれらを確定できたのが本研究としての大きな実績となった. しかし,本年の計画で,ホームページを開設して,授業に使えるメニューの提案をすることを実行したいと考えていたことに関しては,開設することができず,問題を後に残した.十分なメニューを準備できなかったことが大きな理由である.4月以降,新たな研究計画としてこれを受け継ぎたいと考えている.
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