研究課題/領域番号 |
10680276
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
教科教育
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研究機関 | 広島大学 |
研究代表者 |
中原 忠男 広島大学, 教育学部, 教授 (90034818)
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研究分担者 |
山口 武志 福岡教育大学, 教育学部, 助教授 (60239895)
小山 正孝 広島大学, 教育学部, 助教授 (30186837)
佐々木 徹郎 愛知教育大学, 教育学部, 助教授 (20170681)
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研究期間 (年度) |
1998 – 2000
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キーワード | 急進的構成主義 / 相互作用主義 / 社会文化主義 / 多世界パラダイム / 相補性の原理 |
研究概要 |
本研究においては、構成的アプローチを発展させた「数学学習の多世界パラダイム」を構築し、さらにそれに基づく授業実践及びその分析検討を通して多世界パラダイムにおける指導方法論の研究を行った。その成果は次のように要約することができる。 (1)学習者の主体的な学びのパラダイムとなりうる3つの主義-急進的構成主義、相互作用主義、社会文化主義-の比較考察を行い、それらの類似点、相違点を明らかにした。 (2)子どもたちの学習の実相を把握するために具体的な授業を取り上げて検討し、そこにおいて理論的には対立する3つの主義が、子どもたちの学習活動の中に実態として現れてきていることを指摘した。 (3)複雑で多様な学習者主体の算数・数学の学習を解明したり、構成したりするために3つの主義を協応、統合する、多世界パラダイムを構築、提起した。 (4)多世界パラダイムの活用場面として、大きく授業分析と授業づくりがあることを指摘し、その基本的な活用方法を提起した。 (5)小学2年の「大きな数」小学5年の「商分数」などの授業実践を通して、多世界パラダイムの授業例を提示した。 (6)それらの授業を通して、多世界パラダイムにおける重要な方法論である、「相互作用」の研究を進め、それを有効に機能させる手だてとして、教材の社会文化的な価値の解明や教師の方向づけなどが必要であることを指摘した。
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