研究課題/領域番号 |
10680281
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
教科教育
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研究機関 | 山口大学 |
研究代表者 |
林 隆 山口大学, 医学部, 助教授 (20253148)
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研究分担者 |
木戸 久美子 西南女学院大学, 保健福祉学部, 助手 (40269080)
吉田 一成 山口大学, 教育学部, 教授 (70106087)
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研究期間 (年度) |
1998 – 1999
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キーワード | 性教育 / 特殊教育 / 発達障害児 / 知的障害 / 性への関心 / 養護学校 / 知的障害者援護施設 / 子育て支援 |
研究概要 |
1.養護学校での実践調査 養護学校における性教育は重要な問題として83%の学校で実施されていた。実践方法については現場で試行錯誤をしている様子が明らかになった。さらに現場で困惑している背景はどのように教えたら良いかではなく、性教育として何を教えたら良いかについての統一した見解がないことであった。 2.性教育における指導者の性意識と指導内容 養護学校における性教育担当の性への関心がその学校で取り組む性教育の内容や、児童・生徒の理解度に影響を与えていることがわかった。障害児の性教育では適切なキーパーソンの存在が必要なことがわかった。 3.成人知的障害者援護施設の性の問題 成人知的障害者援護施設の85%で何らかの性の問題を感じていた。問題の内容は(1)男女交際、(2)マスターベーション、(3)過剰なスキンシップ(4)性嗜好異常的興味に集約できた。80%の施設で養護学校での性教育の必要性を感じており、その内容として「異性への接し方」が最も要望が高かった。 4.知的障害者に対する育児支援の実態調査 全国の生活支援センターを対象として知的障害者の育児支援の実態について調査した。知的障害を持つことが母性・父性の育ちには影響しないことがわかった。母性・父性は的確な支援がないと持続し得ない可能性がある。特に妊娠の導入部分の精神的支援が円滑な分娩に繋がることが明らかになった。 5.知的障害者の両親の性意識調査 障害のある我が子の性に関する悩みについて半数があまり困っておらず、2割が困っていた。女子より男子の方が、年齢は低い程、性の悩みが大きかった。異性交際、結婚、妊娠・出産に対する親の意見は概して否定的で、多くの親が結婚、妊娠・出産に対して「考えたことがない」と答えた。結婚や育児・出産を認める割合が極端に少なかった。女子の親が男子よりも厳しい回答をしていた。
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