研究分担者 |
椿 広計 筑波大学, 大学院・社会工学系, 助教授 (30155436)
栗木 哲 文部省統計数理研究所, 統計基礎研究系, 助教授 (90195545)
狩野 裕 大阪大学, 人間科学部, 助教授 (20201436)
宮川 雅巳 東京工業大学, 大学院・社会理工学研究科, 教授 (90157595)
仁科 健 名古屋工業大学, 工学部, 助教授 (60115681)
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研究概要 |
グラフィカルモデリングを中心として,統計的多変量解析について理論的な側面と応用的な側面から研究を行った。 理論的な側面からの研究成果としては,次の点をあげることができる。 (1) グラフィカルモデリングに基づく有向モデルを因果モデルとして利用し,原因系の変数へ介入したときの効果について明らかにした。 (2) 条件付き介入効果の理論的枠組みを整備し,条件付き介入を行った場合の目的変数の平均と分散を理論的に導いた。 (3) 共分散構造分析の枠組みにおいて逐次変数選択の理論を構築した。 (4) 滑らかな境界値への縮小推定量の性質を明らかにした。 (5) 工程解析の評価値としての工程能力指数についての統計的性質を研究した。 応用的な観点からの研究成果としては,次の点をあげることができる。 (1) 昨年度開発した量的変数に基づくグラフィカルモデリングの解析ソフトをさらに改良し,Windows上で稼働できるようにした。 (2) 質的変数に基づくグラフィカルモデリングの解析ソフトについても改良して,Windows上で稼働できるようにした。 (3) リモートセンシングや工程解析のデータにグラフィカルモデリングを適用し,適用事例を充実させるとともに,応用可能性を検証した。 また,本研究組織のメンバーが10人中8人を占める共著として『グラフィカルモデリングの実際』(日科技連出版社)を刊行した。本書は1999年度日経品質管理文献賞に選ばれた。さらに,開発した解析ソフトをホームページ上で公開し,普及をはかった。
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