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1998 年度 実績報告書

型理論の意味論と文法的性質の関係

研究課題

研究課題/領域番号 10680334
研究機関千葉大学

研究代表者

桜井 貴文  千葉大学, 理学部, 助教授 (60183373)

研究分担者 西崎 真也  東京工業大学, 大学院・情報理工学研究科, 助教授 (90263615)
腰越 秀之  千葉大学, 工学部, 助教授 (70110294)
山本 光晴  千葉大学, 理学部, 助手 (00291295)
古森 雄一  千葉大学, 理学部, 教授 (10022302)
辻 尚史  千葉大学, 理学部, 教授 (70016666)
キーワード型理論 / 意味論 / モデル / カテゴリ理論 / 文法的性質 / 強正規化
研究概要

本研究の目的である「2階のλ計算におけるいくつかの文法的性質のモデル論的な証明」について、いくつかの知見を得ることができた。通常、2階のλ計算のモデルのカテゴリ理論的な構成では、関数空間および2階の量化子をadjointにより定義するが、adjointをsemi-adjointに弱めたモデルを考えるとそれが強正規化性とβ同値な項の正規形の唯一性の証明に共通する構造であることがわかった。また、既に知られているHyland-Ongの構成では、λ項の集合を適当な関係で割ったものがcpcaになりそのcpca上のPERを型の解釈としているが、本研究では、もっと直接的にλ項の集合上のある条件を満たすPERを型の解釈とすることにより、強正規化性の証明において使われる条件とモデルの構成のためだけに使われる条件を明確に区別することができた。以上のことについては“Categorical Model Construction for Proving Syntactic Properties"という論文として発表した。
そして現在さらにこれらの結果を拡張することを考えている。まず、2階のλ計算の拡張である型理論体系CCにおいても「型付け可能な項は強正規化性を持つ」という性質があることが知られているので、上記の結果をCCの場合に拡張した。拡張自体は可能であるが、既に知られているその性質の文法的証明を検討した結果、その証明の構造を素直にモデルの構成と見なすには、bicategoryと呼ばれるさらに一般的な構造を考えたほうかよいことがわかった。また、上記の種類の型理論だけではなくもっと広い範囲で文法的性質のモデル論的な証明ができるかどうかを調べるため、部分論理のカット無しでの証明可能性についてモデル論的証明ができることを示した。

  • 研究成果

    (3件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (3件)

  • [文献書誌] Takafumi Sakurai: "Categorical Model Construction for Proving Syntactic Properties" Proc.of 3rd FLOPS(World Scientific). 187-206 (1998)

  • [文献書誌] Mituharu Yamamoto: "Formalization of Graph Search Algorithms and Its Applications" Theorem Proving in Higher Order Logics(LNCS 1479). 479-496 (1998)

  • [文献書誌] Shin-ya Nishizaki: "Translation of first-class environments to records" Proc.of 1st Int.Workshop on Explicit Substitutions. 81-92 (1998)

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公開日: 1999-12-11   更新日: 2016-04-21  

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