研究概要 |
論理関数fがf=g(h(X_1),X_2)の形で表現できるとき,fは関数分解可能であるという.変数の集合{X_1}と{X_2}が共通部分を持たないとき,これを分離的分解という.また,共通部分を持つとき,非分離的分解という. 1.分離的分解を求める際,X_1とX_2の全ての組合わせを闇雲に調べるのは,時間がかかるので,分解可能性の高い変数の分割(X_1,X_2)を高速に求める方法を開発した.具体的には,fをf=x^^-_if_0+x_if_1と展開したとき,p=|w(f_0)-w(f_1)|とw(df/dx_i)の二つのパラメータを利用する.ここで,w(f)は,関数fの最小項の個数を示す.これらの二つのパラメータを関数分解システムに組み込み,その有効性を確認した. 2.分離的に分解不可能な部分関数を検出し,それから,fの分離的分解を生じない二分割の集合を効率よく求める方法を開発した.これにより,探索空間を極めて効率よく削減できた.3〜4変数の分解不可能な関数を予め求めておき,表に格納しておくことにより,BDDと索表を用いて,高速な分解システムを構成した. 3.分離的関数分解の符号化を工夫して,非分離的関数分解を見つける方法を開発した.本手法は,特に対称関数の実現に有効である.
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