以下の目的に合わせて学習機構の改良を行った。 (ア)画像と音楽からなるマルチメディアシステム(カラオケシステム) (イ)音楽に対する被験者の感じ方を楽譜に基づいて推定するシステム (ウ)被験者の感じ方に合わせて編曲を行うシステム さらに、これら個別に試作した機能の評価を行い、それらを組み合わせた場合のオーサリングシステムの構築方法について検討、実装した。その結果、編曲だけではなく、被験者の感じ方に合わせて作曲を行うシステムを構築することに成功した。すなわち、ユーザの介入がほとんどなくても、オーサリングを行うことができ、ユーザの漠然とした感覚を反映した作曲が行えることを実際に示した。さらに音楽に合わせて、適切な画像を表示する機能も実装した。 MIDIデータを元にコンテンツを作成し、心理実験に基づいてシステムの評価を行った。それと並行して、学習機能の問題点を洗い出し、解決できる部分については解決し、解決できない部分について新たな研究課題をまとめて、文書化した。 以上により、マルチメディアを扱うソフトウェア用に機械学習による自動カスタマイズおよび制作支援機能を試作することができ、それを用いて制作したコンテンツを心理実験で評価して、カスタマイズの有効性を明らかすることができた。
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