研究概要 |
計算機ネットワークとマルチメディアの基盤技術の確立と普及によって,計算機の教一育への利用に対して社会一般の期待が高まっている。これは計算機の魅力的な新しい機能への単純な期待だけではなく,新しい機能がもたらす学習の形態の質的な変革への期待をも含んでいる。知識の源泉であり,深い理解に至るうえで重要な「なぜ?」「どうして?」という自然な問いかけを学習者が自発的に抱き,その答えを探求する機会を計算機によって増大させることが期待されている。このような期待に対して情報工学は,ネットワーク技術,マルチメディアという基盤技術整備で応えてはいるが,残念ながらその利用の形態に関して十分な成果が積み上げられているとはいいがたい。そこで本研究では,新しい基盤技術のうえで新しい学習の形態を支える計算機利用の方法論の確立を目指して,学習集団の協調的学習を支援するための知識工学的なモデルを明らかし、その実用可能性をシステム構築を通じた検証を行っている。初年度は、システム構築の基礎となる知識の体系的な整理(オントロジーの構築)を行った。
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