3年間の王要な成果を以下に示す。 【制約充足プログラミング】 制約プログラミング手法自体の研究については、従来の議論を整理して、論文として投稿した。制約プログラミング手法の効果である、1)必要十分条件を記述している事に起因するモジュラリティーの高さ、2)宣言的な表現による人間の読みとり安さ、については十分に確認できたと考える。 【ワークフロー分析と投資効果】 電子情報通信学会のシステムを評価対象として、ワークフローの分析手法について研究が発展した。結果的には、管理会計や環境経済学の手法を適用して、ITシステムの最適化、あるいは、投資効果算定についての、新しい手法を提案した。 【制約充足問題としての情報統合】 制約充足問題として、情報統合によるプライバシー保護をとらえた先進的成果である。但し、従来、人工知能研究者が論じて来た制約充足問題とは大きく異なる点がひとつあることが研究の結果明らかとなった。それは、情報統合によるプライバシー保護については、各制約表に必ずしも、ターゲットとなるデータ主体(個人)の情報が含まれている保証がないことである。この点は今後の課題である。 尚、本研究に関して、期間中、以下の対外表彰を受けた。 ・平成10年11月 経営情報学会秋期全国研究発表大会・大会発表賞 「仮想評価法(CVM)に基づく情報システム導入効果の定量化」石谷重樹、金田重郎
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