研究概要 |
近年,複数の作業者によって行われる定型的な作業を支援するグループウェアとしてワークフロー支援システムが盛んに研究・開発されている. しかし,従来の研究ではシステムとしてワークフロー支援が行える作業の範囲が明確されておらず実際の作業をワークフローとして分析し支援システムで取り扱うためのワークフロー記述モデルが定式化されていない.この問題を解決するために,我々は前年度において,複雑な作業,動的な作業変更への対応を可能とするための拡張RDAPモデルの構築を行った.今年度は,この研究成果に基づき,拡張RDAPモデルの記述能力の評価を行った. 拡張RDAPモデルの記述範囲と記述能力が設計通りであるかを分析するために,我々の大学内研究室運営における事務作業の拡張RDAPモデルに基づく記述を行った.研究室運営における事務作業は,さほど大規模ではないが,研究活動により生じる事務作用は複数の種類の事務作業が複雑に関係し,また,動的な作業変更が行われる.この様な作業を実際に拡張RDAPモデルで記述することにより,拡張RDAPモデルが設計通りの記述能力を持つことが検証された.
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