独居老人介護システムの構築に対して、以下のような成果を出した。 ●温度・湿度変化に対する酸化スズ系ガスセンサ応答のモデル化を行った。●独居老人のふるまいを推論するための各種推論方式の高速化手法を提案した。●マルチガスセンサとプロダクションシステムを用いた室内空気汚染ガスの検知システムを開発した。●ケプストラム処理による室内ガス発生事象信号の復元方法を提案した。●近似逆フィルタを用いた人間の活動量の抽出方法を提案した。●遺伝的アルゴリズムを用いて、ガスセンサ観測信号から人間の活動を検知する方法を提案した。etc 今後の研究の展開に関する計画は、以下の機能の実現である。これらの機能をこれまでに開発した独居老人介護システムに追加する。 ●センサエージェントによる空気汚染方向の推定。ガスセンサをエージェントとし、マルチエージェントを用いて空気汚染の方向を推定する。●複数のガスセンサを用いたガス発生源の逆探知。●個人のニオイの嗜好と慣れを考慮した脱臭システムの制御。無害な嫌いなニオイに対して、ニオイの元が完全になくなるまで脱臭システムを働かせるのではなく、ニオイが気にならなくなった段階で切れるように制御する。 ●植物による室内空気浄化。室内観葉植物の汚染空気浄化過程を明らかにすることにより実用化を目指す。対象とする有機ガスは、ホルムアルデヒド、トリクロルエチレン、ベンゼンである。これらは室内で発生する有毒ガスである。
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